絵画のキャバリア・キング・チャールズ Musées Royaux des Beaux-Arts de Belgique
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ニュルンベルクで予期せずクラナッハ展に出会って以来、機会ある毎に美術館へ足を運んでいますが、今回はブリュッセルのベルギー王立美術館(Musée Royaux des Beaux-Arts de Belgique)へ行きました。ここにもクラナッハが6点あるからです。そのうちの1枚が「ヴィーナスとキューピッド」で、粋でおしゃれなヴィーナスがそこにいました。流石ベルギーを代表する美術館だけあって、ルーベンス(Rubens)の壮大な作品が並ぶ大きな部屋やブリューゲル(Brueghel)の作品がたくさんあり、しばし時間の経つのを忘れました。
「昔の絵には犬がよく描かれているなぁ」などと、どうでも良いことを思いながら進んでいくと、或る絵の前で足が止まりました。それは17世紀のオランダの画家バルトロメウス・ファン・デル・ヘルスト(Bartholomeus Van Der Helst)が1658年に描いたカタリナ・オプシ(Catharina Opsy)の肖像画でした。彼女はアムステルダム市長まで務めたコルネリス・ウィッセン(Cornelis Witsen)の妻で、コルネリスは画家のパトロンとして有名だった人物です。そして、ファン・デル・ヘルストも彼の庇護の元で活躍していました。さて、どうしてこの絵に釘付けになったのかと言うと、ウィッセン夫人に甘える犬がうちの愛犬に似ていたからです。絵に描かれている犬の毛並みがうちのキャバリア・キング・チャールズとそっくりなのです。エドアール・マネもこの犬を描いていますが、それよりずっと昔、17世紀にすでに絵画に登場していたのですね。