フランスの深刻な農業問題 Agriculture en France
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フランス中のトラクターが農業事業者組合連盟(FNSEA)の呼びかけでパリに集まりました。それぞれの地方を隊を組んで出発した1733台のトラクターが本日、ナシオン広場(Place de la Nation)に集合したのです。早々と2日前にパリを目指して出発した隊もあります。地方とパリを結ぶ主要道路は一時渋滞となり、広範囲に渡ってパリの東部地区が交通止めとなりました。
来る9月7日に欧州連合(EU)28カ国の農相会議が開かれます。年を追うごとに農業従事者の収入は減少し「はたらけど はたらけど猶 わが生活 楽にならざり」という状況です。1970年と比べ、現在農業人口は3分の1になりました。EUのメンバーとして、ヨーロッパ基準を守らなければならないフランスの農業は八方塞り、各地でストが起こり、フランス政府の要望でブリュッセルでの緊急会議開催となったのです。この機会に政府にさらなる圧力をかけるべく、トラクター大集合と相成りました。ワインのブドウ栽培農家は別として、一般の酪農家は年々収入が減り、コストパフォーマンスの良い大規模農場が主体のドイツやスペインに敵わないのが実態です。しかし、消費者としては、生産者不明の低品質な製品より、少々値段が張っても良質なものを手に入れたいと思うのですが、これは少数派意見でしょうか。