オシリスと古代エジプト神話 Osiris, mystères engloutis d’Egypte
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オシリス(Osiris)は古代エジプトの神であり王として農耕を勧め、国を栄えさせましたが、妬んだ弟に殺され、体をバラバラにされてナイル川に捨てられました。イシス(Isis)が亡骸を集め、再現し蘇らせ、以来、オシリスは冥界の王として君臨し、イシスとの間に生まれたホラス(Horus)がエジプト王になったという神話がギリシャの哲学者プルタルコスによって書かれています。オシリスが古代エジプトに繁栄をもたらし崇められていたことを裏付けるオブジェとそれらを発掘したフランク・ゴジョ(Franck Goddio)率いる「ヨーロッパ海洋考古学研究所 IEASM 」の作業の様子が8日からアラブ世界研究所に展示されています。
展示されている約250のオブジェは、アレキサンドリア近くにあるアブキール湾(Aboukir Bay)に沈んでいる海底都市トロニス=ヘラクレイオン(Thônis-Héracléion)とカノープス(Canope)の遺跡から出たもので、7年間にわたる発掘作業の成果です。これらの海底都市は1200年以上前に地震や津波によって海底に沈みましたが、これらの都市で行われていたと言われる「オシリスの密儀 Cérémonies des Mystères d'Osiris」を証明する品々が見つかっているのです。他にアレキサンドリアとカイロの博物館所蔵の約40点の貴重な品も展示されており、この神話と現実の世界を結ぶ展覧会は来年の1月末まで開かれています。