ヘニング・マンケルに合掌     Mon Cher Henning Mankell

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Henning Mankell
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私の大好きな作家で尊敬するヘニング・マンケル氏が亡くなりました。本日早朝に息を引き取られたそうです。彼は40以上の小説を書き、売れた本の数は4000万冊に上ります。ケネス・ブラナガー(Kenneth Branagh)を主役にBBCでテレビ映画化までされた「ヴァランダー Wallander」シリーズは、出版される度にベストセラーになりました。このシリーズは日本語にも訳されています。シリーズ最後となった本が2011年に発表された時は「やめないで」という手紙を書こうかと真剣に考えたほどのショックでした。

ヨーロッパ発のサスペンス作家として世界的に有名になったマンケルですが、彼はアフリカのモザンビークにも縁が深く、そこで戯曲を書き、テアトル活動を70年代から続けていました。そして、子供の為の本も出版しています。彼はスウェーデンが生んだ偉大な映画監督イングマール・ベルグマン(Ingmar Bergman)の娘婿で、常に弱者の為に心を痛めていました。スウェーデンはイデオロギー的には社会主義で、伝統的に移民を多く受け入れています。今、欧州連合が対応に苦慮しているのは中東からの移民流入ですが、国民数に対する移民数はヨーロッパで最も高い国がスウェーデンです。しかし、移民との摩擦がないとは言い難く、マンケルの小説の背景にはこの問題がよく登場していました。パレスチナ独立運動にも積極的に取り組み、彼の意見はイギリスの新聞「ガーディアン The Guardian」に掲載されました。2014年2月に癌に罹ったことを紙上で公表し、それからの5ヶ月間に書きためた文が本「Sable mouvant(流砂)」となってフランスで出版されたのは1ヶ月前のことです。マンケルは最後まで活動を続けました。これからは天国でゆっくり休んで下さい。

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