SOSドクター   SOS Médecins

Published on by Kayoko

Carte des SOS Médecins

Carte des SOS Médecins

昨日から新聞もテレビもトップニュースは「ナオミの死」、トランプ大統領の「イラン核合意からの撤退」と並んで大きな反響を呼んでいます。ナオミさんは去年末、激しい腹痛を起こし救急電話をするも受付けてもらえず、その6時間半後に亡くなった女性です。

午前11時に15番(救急)に電話し、受付に助けを求めるも「お医者さんに連絡すればいいでしょ」と相手にされず、ぞんざいに電話を切られた彼女。その約5時間後にかけつけたSOSドクターのおかげで、先の15番の救急車で今度は病院に運ばれましたが、すでに救急車の中で心肺停止を起こし、17時30分には死亡が確認されました。

まだ22歳と若く元気だったナオミさんが急に亡くなったことに家族は疑問を抱き、病院に問い合わせます。遺体解剖が行われたのは死亡から5日後で、死因は「内出血ショックによる多臓器不全」とされました。すぐに救急車で病院に運ばれていたら、助かったかもしれないと誰もが思います。どうして救急車がかけつけてくれなかったのでしょうか。家族のこの問い合わせに対し、病院が当時の電話録音記録を渡したのは3週間後のことでした。その記録は4月27日にアルザス地方の内部告発サイトHEB'DIに掲載され、一般に公開されました。そして、昨日漸く検察が捜査に乗り出し、この悲しいニュースがフランス中で知られるようになったのです。

救急番号「15」にかけると、受付が当直医に電話を回し、患者との会話で救急車を出すかどうかの判断を出します。今回の事件では、電話が医者には回されませんでした。「規則では医者の判断で救急車を出す」となっていますが、実際には受付が医者の代わりに判断をしてしまう場合が多いそうです。ナオミさんは重病だった為、症状をきちんと伝えることができず、受付は本人の訴えを聞こうともしませんでした。ここで心配になるのは外国人の私たち。もし自分の危機状態を理解してもらえずに電話を切られてしまったら、ナオミさんのようになるかもしれません。

このような場合に便利なのが先に登場した「SOSドクター」、60年代に一般医が始めた24時間体制のお医者さんグループです。フランスではホームドクター制度が取られていて、まずはかかりつけのお医者さんへ行き、その医師の判断で次の段階へ進みます。検査をしたり、専門医を紹介してもらったり等です。でもホームドクターがいつでもいるわけではありません。そんな時に活躍するのがSOSドクター。私はその本部の近くに住んでいる所為か、風邪程度でも電話して30分くらいで往診してもらえます。今ではフランスの各都市にこの組織があり、国の70%の地域をカバーしているようです。 

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