フランス隔離解除計画 Le plan de déconfinement
本日、待ちに待った隔離解除計画がフィリップ首相から発表されました。「社会的距離」確保から75人の議員(議席数は577)のみが集まった議会で明らかにされました。この計画は、議会での討議および採決を経て決定されることになっていますが、与党が議会の絶対多数を握っているので、そのまま採択されると思われます。そこで、この計画をまとめてみました。
テストに関して:5月11日以降、PCR検査目標を週70万とする。感染症状がある場合、検査を実施、陽性の場合は隔離し、接触者にも検査を行う。自宅隔離ができない場合はホテルなど別の場所を提供する。
学校に関して:幼稚園、小学校は5月11日に再開。中学校は5月18日より再開。但し、通学は親の判断に任せる。高校は5月末に決定。大学は9月より開講。
外出に関して:5月11日より、自宅から100キロ以内の移動は証明書携帯義務なし。県外への移動は原則禁止。高齢者は外出自粛だが、罰則はなし。
商業に関して:5月11日より、すべての店舗および市場の再開。レストランやカフェの再営業に関しては5月末に決定。
交通機関に関して:5月11日より、公共交通機関が段階的に本数を増やすが、席数は半分に抑える。
社会文化活動に関して:6月2日まで映画館、劇場、プロスポーツ、パーティ会場、宗教祭事、海岸は閉鎖のまま。10人以内の集会は可能。
そして、仕事に関しては出来る限りのテレワークを続け、それが無理な場合は出退社時間をずらすこととされています。これに関しては現在の状態と変わらないわけですね。政府の科学顧問たちは、解除後の感染者増大から再び医療崩壊危機に陥ることを警戒しているのですが、いつまでも活動を停止させておくことで起きる社会自体の崩壊も心配です。両方のバランスを取るのは何と難しいことでしょうか。