ラウルト教授って誰? Qui est Pr. Raoult

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ラウルト教授って誰? Qui est Pr. Raoult

今、フランスで最も有名なお医者さんはディディエ・ラウルト教授(Didier Raoult)、3月末の新型コロナ関連世論調査では、元厚生相バシュローに続いて、好感度2位となった感染症の専門家です。ラウルト教授はマルセイユにあるIHU(Institut Hospitalo-Universitaire 病院大学研究所)の所長で、抗マラリア剤として開発されたヒドロキシクロロキン hydroxychloroquine を新型コロナ患者の治療に使い、成果を上げた(?)ことからその名を知られるようになりました。

このヒドロキシクロロキンは、1943年にドイツで初めて作られたクロロキンと基本分子構造は同じですが、側鎖末端にヒドロキシル基が付加されているので、後者より毒性が低くなっています。当初はマラリアの予防及び治療薬として誰でも買える薬でしたが、耐性を持つマラリア原虫が出現してきた為、現在は関節リュウマチやエリテマトーデスなどの自己免疫性疾患の治療薬で、処方箋が必要です。

さて、この薬は本当に新型コロナの治療に効果があるのか?という疑問が毎日、ニュースで流れています。マクロン大統領夫人の友人がこの薬のおかげで快復し、大統領自ら、ラウルト教授に面会に行ったり、最近では、ドナルト・トランプ大統領が予防薬として飲んでいると判り、話題になりました。一方、多くの科学者が指摘するように「正規の臨床試験」で効能が証明されていない薬の使用に警鐘を鳴らす医学者が多いのも事実です。さらに最近の研究報告は、薬に対する否定的なものばかりです。イギリスの医学雑誌「The lancet」も効果がないという記事を掲載しました。

型破りのラウルト教授はIHUのサイトから定期的に新型コロナに関する意見を発表し、ユーチューブやツイッターでも発信を続けています。政府の医学顧問の意見に真っ向から挑戦するような教授の態度が論戦を巻き起こしますが、彼は飄々として我が道を行くといった風情です。一見、反体制に見える教授のファンには保守派の政治家も多く、黄色ベスト運動の人たちからも支持をされているのはどうしてでしょうか。

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